「菅首相は立たなかった」 国歌斉唱問題で答弁と矛盾の証言
2010.8.22 21:45
菅直人首相が平成14年5月31日にラジオ日本の番組「ミッキー安川のずばり勝負」に出演した際、国歌斉唱時に起立しようとせず、君が代も歌わなかったという疑惑が話題となっている。首相自身は「私だけが座っている、斉唱しないという行動をとるはずがない」(3日の衆院予算委員会)と否定に躍起だが首相の旗色はあまりよくない。
「菅さんは立とうとしなかった。安川さんから『立つだけ立ちなよ』と促され、ようやく立った」
産経新聞の取材にこう証言したのは、現場を目撃した男性スタッフ(53)だ。男性は番組中、スタジオの首相らの様子を隣のミキサー室から窓越しに見ており、今でもはっきりと記憶している。
番組では、11年の国旗国歌法成立をきっかけに、冒頭かゲスト登場時に歌手が歌う君が代のテープを流し、全員起立して斉唱する決まりになっていた。
歌手の声がかぶるため、男性の位置では首相が一緒に歌っていたかどうかは分からなかった。だが、促されるまでは座ったままだったのは事実だろう。また、国歌斉唱時に自ら立とうとしない人物が、素直に歌うものかという疑問もわく。
「うそだ、うそです!」「証拠を出して」「違う」
3日の予算委で、自民党の平沢勝栄氏が安川氏から何度も聞いていた「菅さんは君が代は歌いたくないと言っていた」という問題を追及すると、質問の途中から首相は何度もヤジを飛ばしてこれを否定した。
ラジオ日本には首相の出演当日の番組の音盤は残されておらず、安川氏も今年1月に死去したため、真偽確認は難しい。だが、平沢氏が入手した15年1月31日の番組録音テープによると、安川氏はゲストに次のように語っている。
「菅さんがこの番組に出たんです。さあ(君が代を)歌えよと言ったら、『えっ、なに、国歌を歌うの。おれ歌いたくねえんだよな』と言って…」
このエピソードは、作家の佐藤優氏も安川氏から聞いたとして6月5日付の「SANKEI EXPRESS」コラムで紹介している。平沢氏は民主党議員からも「質問は図星だ」と耳打ちされたという。
首相には、国旗国歌法案採決時に「天皇主権時代の国歌」として反対票を投じた過去もある。今回浮上した問題は、果たして安川氏の記憶違いか、それとも首相が国会でうそをついているのか。(阿比留瑠比)
首相「11年前だから、記憶にない」 国旗国歌法案に「反対発言」で
2010.11.8 21:35
衆院予算委員会で自民党の石破茂政調会長の質問に答える菅直人首相(左)=8日午後、国会・衆院第一委員室(酒巻俊介撮影)
「11年前ですから、記憶にありません」
菅直人首相は8日の衆院予算委員会で、国旗・国歌法案が衆院を通過した翌日の朝日新聞に、君が代を国歌とすることに「反対した方がいい」と発言したとの記事があることを、自民党の平沢勝栄氏に指摘され、苦しい答弁に終始した。
平沢氏が紹介したのは、平成11年7月23日の記事。首相は「天皇主権時代の国歌が何らかのけじめがないまま、象徴天皇時代の国歌になるのは国民主権の立場から明確に反対した方がいい」と発言したという。
首相は平沢氏に「小中学校で国歌斉唱を嫌がったことは一度もないから、そういうことを言われてもピーンと来ない。実感から言えばあり得ない」と答弁。しかし、平沢氏は納得せず「変わったら、変わったでいい。正直に言ってもらいたい」と迫ったが、答弁はなかった。
首相、国旗国歌法への反対票に「国歌は反対だった」と釈明
2011.1.27 12:43
参院本会議で自民党の中曽根弘文参院議員会長の質問に答える菅直人首相=27日午前、国会・参院本会議場(酒巻俊介撮影)
菅直人首相は27日午前の参院本会議で、平成11年に成立した国旗国歌法に反対票を投じたことに関し、「国歌の法制化は党の方針になっていなかった。国旗については法制化に賛成だったが、国歌については議論があると思ったので、私個人としては反対した」と説明した。
その上で、「日の丸、君が代が国旗国歌として定着しており、こうした国民感情を尊重し、本内閣でも敬意をもって対応する。国旗国歌法をしっかりと順守していく」と強調した。自民党の中曽根弘文参院議員会長の代表質問への答弁。
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